けしぶ

オクラホマシティサンダーについてあれこれお話しする場所です

サンキューOKC Guys Vol.4

遂に残り8人となったサンキューシリーズも4回目です。このシリーズを書き始める前は4つも書けば選手みんなに言及出来るでしょって思ってましたが無理でした。

プレーオフなんて知らねえぜ!アダムスとクリスポが頑張ってくれればそれでいいぜ!

 

 

まずはJREからです。彼のことはサマーリーグの初戦からレギュラーシーズンの初戦、その後も何回も書きましたしサンキューシリーズVol.3でも名前が出てきました。とにかくロールプレーヤーとしての能力が高く、ギディやシェイ、ドートらの隣で素晴らしい活躍を残してくれました。ギディからのアシストを消すこともありましたが…

JREがどんな選手なのかというと、簡単に言えばオールスイッチの出来るストレッチ4です。シーズン開幕して2か月ぐらいはスリーの確率も優れており、なんと優秀なルーキーなんだと思っていましたが、流石にその好調ぶりも長くは続かず12月のスリー確率は30%ほどになりました。それでもその後も継続してプレータイムを与えられたわけですが、それはスリー以外の能力もまたルーキーとは思えないほど高かったからでした。オフェンスディフェンス両面での判断力、汚れ仕事も全く気にせずやってくれる献身的な姿勢、そこからくるディフェンスリバウンド、ガードにも一応スイッチ出来るフットワーク、これらを兼ね備えるルーキーってなかなかいないですよね。

センターポジションで起用するには身長が足りないのでそこはどうしようもありませんが、フットワークやパワーを磨けばそれこそ一回り大きいPJタッカーになれるような逸材だと思っているので、このオフでどんな進化を遂げて帰ってくるのかが非常に楽しみです。他の若者たちが女遊びしてるなかでJREだけはおっさん達とシュート練してましたし。

なお、2巡目の最初の方という点で似ているNOPのハーブジョーンズの方が有名だし今は彼の方が優れた3&Dだと思いますが、彼とは違うタイプですしJREの方がかっこいいのでなんの問題もありません。

これもまたシーズン中に書いた記事の中で言ったことなんですが、JREは2巡目のルーキーとしては優れているという評価ではなく、NBA選手として彼を指名出来て本当に良かったという評価です。来年もよろしくね!多少はオフも満喫してね!

 

お次はアーロンです。ルーキーが続きます。ケンリッチよりJREの方が出場時間長いのはなんとなく分からなくもないんですけど、アーロンの方が長いのは意外でした。シーズン前半はBlueにいることが多かったし途中怪我で離脱とかもあったんですが、なかなかに良いルーキーイヤーを送ることが出来たんじゃないでしょうか。

55位指名のアーロンウィギンスはドラフトされた喜びの動画をアップしてくれて、一気にぼくの心を鷲掴みしました。しかし55位指名でまたもガードということもあり活躍の場が保証されていなかったため、サマーリーグでどのようなパフォーマンスをみせてくれるのかが楽しみでした。それでもってサマリでなんとまあ素晴らしい活躍を残し、これは2way契約だし少なくとも今シーズンは面倒見る感じかな?なんて思っていました。

Blueでもしっかり活躍した結果NBAでも出場機会を得たアーロンでしたが、これがまあなんと気が利くことか。ディフェンスの理解度が高くローテーションやヘルプをしっかりと行ってくれるだけではなく対人ディフェンスも優秀で、さらにその頭の良さはオフェンスでも生かされており要らないプレーはしないですしフリーならシュートを打ってくれるし視野は広いし接触を嫌がらないし、とにかく「気が利く」という言葉がぴったりな選手でした。このようにシェイやギディの隣に置くウイングとしてこの上ないプレースタイルなアーロンはオールスター前に当然のように本契約を貰い、れっきとしたNBA選手となりました。

ルーキーとしてこの活躍ぶりだったので、JREと同じように来シーズンの伸びにたいそう期待しております。シュートフォームがすごくきれいなので来シーズンはもっと安定してスリーを決められるようになってるといいなぁ。あとは怪我をしないようにしっかり身体づくりしてほしいです。

プレスティも55位という微妙な指名権でよくぞアーロンを指名してくれました。ナイスプレスティ。それでもって来年もよろしくねアーロン!

 

…遂に来ました、ポクの番です。サマーリーグを休んで特訓するとかいう噂もあったオフシーズン、彼はどんなことをしていたんでしょう。見た目まで変わる程の肉体改造が半年で出来るはずもないのでそこは別によくて、問題はプレーの内容でした。昨シーズンからプレーの質はそんなに変わっておらず、プレシーズンでの活躍が嘘かのようにフィジカルの弱さや判断力の悪さが目立ち、今シーズンの前半は短い時間でしか起用されませんでした。デイグノート監督が「ポクはベンチ出場で、今は自分の役割に適応している最中だ」みたいなコメントもしていましたが、マイナスな点こそあれどプラスを生み出せるほどの選手ではなく、正直がっかりさせられました。OKCファンの中では結構評価が分かれるポクですがこの時はポクサポーターも諦めかけていた人が多かった気がします。

そして1月、遅すぎるくらいでしたが遂にGリーグ行きが宣告されます。昨シーズンのようにGで修行をしてこいということだったんでしょうが、なんとGでも思ったより活躍出来ないという恐れていた事態になってしまいました。相変わらずシュート確率は悪いし終盤のラインナップに入らないこともあるしTOは多いしで、遂にポク株売却の時が来たのかもしれないと覚悟をしたのを覚えています。

そんなこんなで2月にポクが帰ってきましたが、ここから急激にパフォーマンスが良くなりました。Gで何かを掴んだからなのか、自身の役割をしっかり理解出来たからなのかは分かりませんが、ちゃんとしたローテーションプレーヤーとして活躍し始めたのです。弱点だった判断力もだいぶ改善されましたしシュートがとにかくよく決まりました。2月の3P%は一試合当たり3.8本打って38.2%でしたからね。それとなによりディフェンスでの貢献度がぐんと上がり、7フッターらしくリバウンドやブロック、ダンクも目立つようになりました。7フッターで器用っていっても元来7フッターに期待する技が出来ないとその身長が非常に勿体ないわけで、それをNBAの試合で発揮出来るようになったのは大変素晴らしいことだと思います。ADなんかはその好例で、ドリブルやシュートが上手くてディフェンスではガードにスイッチ出来るのが凄いって言われてますが、元々センターにして欲しい仕事、リムプロテクションやブロック、オフェンスでのラジコン係等も最高クラスだからこそこんなにスペシャルな選手なわけです。ポクはADとはタイプが違いますしもっとテクニカルな進化を続けてくれると信じてますが、これからもビッグマンの端くれとしての自負を持ち続けてもらいたいです。

3月に入ってからはチームがタンキング一直線ということもありそれまでに比べて意味の薄い試合も多かったかもしれませんが、それでも15試合出て平均4.1astは立派です。この時期にはOKCの戦力として普通に試合に出てましたしアドバンスドスタッツでも優秀でした。加えて4月にはトリプルダブルも記録し、唯一無二の7フッターとしてこれまたひとつ成長することが出来たのも良かったです。

というわけで、総じてポクの2年目は良いシーズンだったとぼくは思っています。既にユニークな武器をいくつも持っている彼ですが、それでもなお伸びしろたっぷりの未完の大器ですから、これまた来年も頑張ってくれな。来年こそはシーズン開幕から安心して観てられるようなプレーでよろしくな。ユタでのサマリ応援するからな。今シーズンもありがとな。

 

合計出場時間top5に入ります。5位はトレでした。ギディに続いてドラフトされたトレですが、ドラフト直後はまたガードかと正直へこみました。なんでF-Cを取らないのか不思議でしたが、多分プレスティはマレドンやタイちゃんに満足してないんだろうなとも思い、今シーズンの見どころはガードのポジション争いになるなぁと楽しみにしてました。

しかし、トレはサマーリーグでは不調でシーズンが始まってもなかなか波に乗れず、仕舞にはGリーグ行きとなってしまいました。そんな中でも全くしょげることなく努力を続け、Gではしっかりプロのバスケットボールを学んでくれたようで、NBAに戻ってくるころには心身ともに立派なNBA選手になっていました。ドラフト前はシュートが上手くてハンドリングやパスに優れた選手っていう印象だったんですが、それらのスキルがルーキーイヤーにNBAで通じる程のレベルにあるとは思っておらず、まさかここまでのインパクトを残してくれるとは思っていませんでした。何よりも嬉しいのはシュートが上手いことで、オフザドリブルでもプルアップでもステップバックでも大体のシュートは打てる上手さがあります。これはつまりシェイやギディのような選手の隣でも活躍出来るし、ボールを持たせて自由にやらせても活躍出来るというわけです。これこそ求めていた1番ガードなんだよ!

この才能はシーズンが進むにつれてどんどん開花していき、3月のBOS戦では2Qだけで23点取ってその試合合計で35点スコアしました。1Qで点差が結構ついてしまったのでケチがつくかもしれませんが、この試合BOSのメジャーな選手は全員出場してましたしみんな30分以上プレーしていたので、トレはリーグ最高のディフェンス相手に一人で点を取りまくっていたルーキーというわけです。やばいでしょ。MSGでも30点取りましたし、ダンクも6'3の身長からは想像できないくらい派手なのも出来ますし、ルーキーとしてこの活躍、このスケール、このインパクトは尋常じゃないです。

ちょっと話が逸れるんですが、これはトレ以外にもJREやアーロン、勿論ギディにも言えることなんですけど、うちのルーキー達ってOKCにいるせいで十分な注目を浴びてないですよね。もしアーロンがLALにいたら今頃リーブス君みたいになってたでしょうし、トレだってもしかしたらヒーローみたいな扱いを受けていたかもしれません(プレーオフ出てそこで同じように活躍出来てたらの話ですが)。その点ではルーキー達に申し訳ないのですが、来年からはぶいぶい言わせてリーグ中にその名を知らしめて欲しいですね。

という感じで、試合中はクールでもインスタではお茶目なルーキーは一躍OKCの将来を背負う男になり、出場時間もこんなに多くなりました。OKCにいるからこんなに出れたんじゃなくて自分で勝ち取ったミニッツでした。来期はソフォモアスランプの壁に当たるかもしれませんが、とんでもない負けん気の強さを持つトレなら大丈夫だと信じています。しっかりオフにリフレッシュしてまた来年もよろしくね!今シーズンお疲れ様!ありがとうございました!

 

 

今回の4人は一人で黙々と書くよりもOKCファンの誰かと「あんなことがあった、こんなことがあった」とお話したくなるようなメンバーでした。だからこそそれなりに長くなってしまいましたが、将来これを読み返したときに21-22シーズンについて色々思い返す良い助けになると思います。因みに4人の中で最年少はポクです。

次が最後になると思いますが、次のメンバーもこれまた色々語りたくなりそうなので、今シーズンの振り返りをしつつ彼らへの感謝の気持ちを込めて書いていこうと思います。

それでは!