けしぶ

オクラホマシティサンダーについてあれこれお話しする場所です

生意気なOKC

今回はオフシーズンの退屈さを紛らわすためにスタッツを見ていて気が付いたことについて語ります。

と、その前にロッタリーについてちょっと喋ります。まずはOKC12位指名権ゲットおめでとう。そのまま指名もよしだし可能であればトレードアップでもいいし、自由に活用して下さいプレスティさん。それとTwitterでも言いましたがSASWembyは最高です。数年後のWCFはOKC beat SAS in 6ですね。

 

さて、それでは本題に入ります。何もやることがないオフシーズンにすることと言えばあれこれ細かなスタッツを見ることですが、そうやって暇つぶしをしていたらOKCがこれまた面白い数字を残しているのを発見しました。そのスタッツがタイトルにもあるようにちょっと生意気だったので記事を書くことにしました。

OKCの生意気なスタッツとは、

レギュラーシーズンのワイドオープンスリーアテンプト数リーグ最多(2年連続)

です。なんとかプレーインに滑り込むようなチームがこんな上質な外角シュートを演出しているというのが大変生意気なのです。括弧内にも書いたように実は昨シーズンも1位だったんですが、それが偶然ではなかったことも証明出来たのでよかったです。

ということで今回のサムネはOKCが誇るシューター、ジョー様です。

来シーズンも引き続きワイドオープンスリー成功率100%ジョー様でいてくれると助かりますので、よろしくお願いします。

 

ワイドオープンスリーの定義をおさらいすると、「シュートを打った際に一番近くにいた相手ディフェンダーが6f以上シューターから離れていること」のようです。その距離大体1.8mほどで、まあ確かにそれくらい離れてればドフリーといってもいいのかな?

ワイドオープンスリーのアテンプトが一番多いのがOKCでそこからIND、MIL、SAC、DAL、BOS、GSW、NOP、MEMと続きます。こうしてみると基本的にワイドオープンスリーを多く演出出来ているチームは良いチームが多いことが分かります。大体優勝コンテンダーだし、そうじゃないINDだって勝ち星数こそ少ないもののカーライルいてハリバートンネムハードTJいたらGreat shotも増えますよ。

しかしこれらの素晴らしいチームを差し置いてOKCが一番多いんですよ。生意気でしょ?

それでもって面白いのが、フィルターを「ワイドオープンスリー」から「オープンスリー」にすると途端にOKCはその数を落としてリーグ28位になります。つまりがら空きのスリーはよく打つけどちょっと空いてるのは打たない、Good shotよりもGreat shotを目指す、という作戦をOKCが取っていることが想像出来ますね。

 

では次にワイドオープンスリーのシュート効率についても見てみましょう。

OKCはワイドオープンスリーを38%で決めています。この確率は一見悪くないように見えますし、昨シーズンのそれは35.1%だったので当社比では実際かなり良くなったんですが、今シーズンのこの数字は残念ながらリーグ20位という結果でした。要するにOKCは今シーズンも「ワイドオープンスリーを一番よく打つけど大して決められないチーム」という定位置からは脱却出来ませんでした。ちなみに昨シーズンは29位ね。

ワイドオープンスリーをよく決めているチームはGSWの41.9%、BKNの41.7%、LACの41.6%、BOSの41.2%、PHIの41.1%という感じです。OKCの飛躍的なシューティング力向上を鑑みると来シーズンはもっと上を目指して欲しくなっちゃいますが、果たして彼らは41%くらいの確率で決めることが出来るのだろうか。ワイドオープンなんだから遠慮せずに決めてくれよ。

 

という感じでワイドオープンスリーの数がリーグで1番多いけど28番目にワイドオープンスリーを決めるのが下手なOKCなわけですが、スリーを打った場所に関してはどうなんだ?と思ったので調べてみました。

注意ですが、これから話すスリーアテンプトと打った場所の関係についてはワイドオープンか否かは関係ないので注意して下さい。

調べた結果、OKCはコーナースリーアテンプトがリーグ6番目に少なくて、コーナー以外からのアテンプトがリーグ9番目に多いチームでした。

ここ5年間くらい(もっとかな?)コーナースリーはオフェンス効率最高のシュートだという風な言われ方をしていると思います。この情勢もあって、コーナースリーアテンプトが少ないというのは現代NBAで戦うには非常に厳しいのではないか!?というのがこのスタッツを見てぼくが感じたことでした。さらに加えるならば、OKCのコーナースリーの確率は39.7%のリーグ10位で、そこそこ高確率なシューティングを実現出来ているんです。だからこそもっと試投してみてもいいのではないかと思ってしまいます。また、コーナー以外からのスリーの確率は34.7%のリーグ18位とそこまで良いものではありません。そんな効率のスリーをリーグ9番目のアテンプト数で打ってりゃそりゃスリーの確率も落ちるべな。

つまり、シュート確率だけでいえば優秀なコーナースリーを打たずに苦手な非コーナースリーを打っているということになります。そりゃあ相手チームだってコーナースリーを警戒してるだろうからケアしててその結果非コーナースリーが増えるのかもしれませんが、折角ちゃんと決められているんだからアテンプトを増やす努力をしてみてもいいんじゃないのかなと思います。

 

ちょっと愚痴りましたが、ここで思い出すのが先述のOKCの作戦である「good shotよりもgreat shot」です。この作戦のせいといってはよくないですが、その影響でコーナースリーアテンプトが少ないのではないかとぼくは思うわけです。つまり、シェイやギディのドライブの後にコーナーで待っている選手にボールが渡って、そこでgood shotが打てるけどエクストラパスを回して45度にいるワイドオープンな選手にgreat shotを打ってもらう、というのがOKCの現状で、作戦を忠実に実行しているが故の低コーナースリーアテンプト高非コーナースリーアテンプトなのではないかと思うんです。

この仮説が正しいかどうかなんて分かりません。でも今シーズンの試合を思い返してみるとどの選手もスリーが打てそうな場面でも多少プレッシャーがあったらパスやドリブルを選択するっていう場面が多かった気がしますし、勿論それはコーナースリーチャンスでも同じ傾向にあった気がします。くぅぅぅ勿体ない気がしてならない…

 

この記事を書いてぼくの主張がまとまりました。来シーズンのOKCに期待したいことは、

  • good shotな場面(ワイドオープンではない)でもコーナースリーが打てそうなら打ち切る
  • great shotな場面(ワイドオープン)にこだわるなら40%は絶対に超える

という2点で、少なくともどっちかは必ず達成して欲しいです。1点目に関しては、今の確率のままコーナースリーが打てなかったとしてもしっかり打ち切ることで相手のウィークサイドにいるヘルプディフェンダーにプレッシャーを与えられるので、是非トライしてみて欲しいです。

 

というところでオフシーズン恒例のスタッツレビュー回でした。早くドラフトやろうぜ。一日だけといわず毎日ドラフトしようぜ。早くNew Thunderがみたいぜ。早くNew OKC Thunderのメンツがみたいぜ。

それでは!