けしぶ

オクラホマシティサンダーについてあれこれお話しする場所です

ポク、そしてムスカラ

だいぶ遅くなりましたが、ポクウェイブとムスカラさんFA獲得について、ぼくの思いを語ります。

 

やたらと画質が悪いけどこの頃のポクは冗談抜きで最高だったんだ

 

まずはポクとのお別れについてです。強烈な見た目と覚えにくいけど印象に残る名前、そして時には類稀なセンスを見せたりしつつも面白とんでもプレーもやっちゃうアレクセイポクシェフスキーでしたが、こういったポクの属性も相まってタンキングチームに17位指名された選手とは思えない知名度を誇っていました。それはOKCファンのみならず色んな人がポクウェイブについて反応をしていたことや、なんやかんやすぐにCHAに拾ってもらったことからもよく分かります。リーグの中でも名の知れた選手だったんだなぁと思うとなんかくすぐったいですね。

しかし、バスケットボールプレーヤーとしての彼の価値を真に理解出来ているのはOKCスタッフと選手達、そして彼らのタンクに付き合ったコアなOKCファンしかいません。ということで一応ぼくもOKCファンということで彼の良さについてはある程度は分かるので、まずはそれについて語りたいと思います。

22-23シーズン開幕から2.5か月間の間は本当に本当に良い選手でした。当時のOKCはそもそも高さ長さ不足だったので彼のそれはとても頼りになり、勝率5割には届かないけど意外と勝てていたOKCにとっては攻守共になくてはならない存在でした。ディフェンス面では身長の割には軽いフットワークでガードの動きにも多少はついていけましたし、それに加えて7フッターの強みである高さを使った守りもそれなりに出来ました。意外とリムプロテクションだったりリバウンドだったりで存在感を見せてたんですよ。オフェンス面でもOKCの選手らしくボールハンドリング・パス・シュートのいずれも一定以上のレベルで出来た上に高さと長さがある分高いパスを通せたりシュートの打点が高くてフリーでシュートが打ててそれが入ったりと、あの頃のライジングOKCをいろんな面で支えてくれていた大切な柱の1人だったんです。

しかし2022年の年末に脚の怪我をしてしまい、そこから復帰までに時間がかかった上に復帰後もそれまであったシュートタッチやフットワークが発揮出来ませんでした。それに加えてチームもプレーインを目指して1戦1戦負けられない戦いをしていた状況だったので彼に実戦でのリハビリタイムを与えることも出来ず、結局は年末までの活躍がまるで嘘だったかのようにただベンチに座っているだけの選手になってしまいました。正直このときはあまりにポクの劣化が激しかったので普通に技術的にローテーション外が順当ではあったんですが、しかしあくまで今はまだ本調子じゃないっていうだけで、「またしっかりと準備して試合に臨めればあの頃のポクに戻れるはず…!」と本気で思っていました。少なくともぼくはね。

しかし、2023年のサマーリーグでその期待の花は急激に萎れました。全てにおいてなんかふにゃふにゃしているというか、2022年末のキレのあるポクはもうそこにはおらず、良くない意味で別人のようなプレーヤーになってしまっていました。その後もやはりというべきかまともにプレータイムが与えられることはなく、ガベージで出た時でも同じベンチウォーマー組のトレなんかは飛び抜けた上手さを見せる中で依然ふにゃふにゃプレーを続けているポクを見て、ぼくは非常に悲しい気持ちになっていました。あの頃の最高のポクはどこ行ったんだよって。そんなこんなでシーズン開幕1か月くらいはガベージタイムにポクを観ることを楽しみにしていたんですがいつしかその気持ちもなくなり、これまで3年以上本気も本気で彼を信じ続けてきたぼくもこの頃にはポク株を手放していました。

ぼくはポクがとんでもない選手に成長するんじゃないかって期待していました。というよりはそうでもしないと2021年あたりはやってられなかったんですよね。どれだけソフトなプレーをしても、どれだけシュートを外しても、どれだけ珍プレーをしてもたまに見せる彼の非凡なサイズ×テクニックの才能を信じていましたし信じたかったんです。でもって実際に3年目にして本格的に開花してきていたんですから、それ見ろ!OKCが正しかったんだ!と声を大にして叫んで大喜びしていましたよ。

その夢を壊したのは足の怪我でした。怪我をするまではポクをセンター起用していたんですが(冗談じゃないですよ、ヨキッチ相手に結構頑張ったりしてたんです)、彼の控えもムスカラさんということで本格的なセンターがチームにおらず、どうしてもポクの負担が大きくなってしまいました。その負担が怪我という形で表面に出てしまったのだと当時も思いましたし今でもそうだと思っています。これにより先述の通り復帰に時間がかかり、さらにはその後も以前のレベルに戻れなくなってしまいました。

これを書いている2024年現在でたらればを言えば、あの時のポクが今のロスターにいればもっと効果的だったのになぁというのがあります。チェットと負担を半分こしながらチェットが下がってもサイズダウンを防げる控えとして信頼してミニッツを与えられるスキルビッグマンだっただろうに。しかしそんなティンタワーは杮落としすら出来ず、チェットが怪我をしたせいでポクの負担が増して怪我、そのせいで今度はチェットの負担が増してこっちも怪我…あれ?チェットはなんで怪我しないんだ?ということはつまりはポクの体は元々NBAレベルのプレーに耐えられるものではなかったのか?そう考えるとこれまた悲しくなります。

CHAで活躍してくれることを心の底から期待してますし応援もしています。それに仮にNBAで生き残れなかったとしても、少なくともぼくはただの面白プレーヤーじゃなくて列記としたNBAプレーヤーであり確実に生産性のあるプレーヤーだったアレクセイポクシェフスキーを忘れません。あなたのNBAカードはこれからも大切にするよ。

今まで本当にありがとうねポク。またね。

 

次はおかえりムスカラさん会です。そんなに話すことはないけどね。

まさか本当にポクカットで空いた枠がバイアウトムスカラさんになるとは思いませんでした。

ちょくちょくTwitterで見たサーorキヨンテ本契約は本命ではないだろうと勘ぐっていましたが、誰かよさげなベテランが市場にいればその人を、いなければサーあたりにご褒美契約をっていうのが関の山かなぁなんて思っていました。その矢先にまさかのDETがムスカラさんをバイアウト、そしてこれまたまさかのOKCが彼を獲得してくれました。

ムスカラさんもOKCに戻りたいと思っていてくれたとしたらそれはとても嬉しいですし、プレスティやデイグノートさんもムスカラさんに戻ってきて欲しいと思っていたのであればそれもまた嬉しいです。

ムスカラさんはOKCにとってはバスケの上手さどうこうという枠を超えていて、メンターとしての役割を最高レベルに果たすことが出来てかつ試合に出ても活躍出来るシューターという存在なんです。いうなれば最高の3&M(Mentor)です。クリスポ時代OKCを知るベテランということでチーム最年長のシェイやドートにとってもありがたい存在ですし、その他今いる若手達もムスカラさんからたくさんのことを学んで成長してきました。チームが負け続けても正しい方向を向いていられたのはNBAの酸いも甘いも知るムスカラさんがOKCのロッカールームをまとめてくれていたからなんです。OKCでこの役割が出来るのはリーグ中を見渡してもクリスポかムスカラさんしかいません。アダムスには無理です。

よって、外部からは単にロッタリーチームからバイアウトされた優秀な選手がコンテンダーチームに行っただけに見えるこの一連の動きですが、実はそれは真実じゃなくて戦力的にプラスだからムスカラさんを獲得したというよりかはメンタルサポートの方がメインの目的なんだよっていうのをしっかり言っておきたいと思います。

しかし先述の通りムスカラさんはスリーまで打てるストレッチビッグとして、NBA選手としての活躍も最低限は出来る人です。そういう意味ではまあ確かに所謂バイアウト市場からの補強になるんですが、ムスカラさんはゲームチェンジャーじゃないのでね。戦力だけを見た獲得じゃないよっていうことをとにかく主張しておきます。

まあとにかく全てをひっくるめてOKCファン的には最高の動きでした。なるべく早く契約延長してもらってくださいムスカラさん。もうプレスティにも冗談半分で電話かけられるくらいには仲良いでしょ?3年14milとかふっかけてみてよ。でもってとりあえず今年はプレーオフでも頑張ろうね。

あと、今はヘイワードさんが33番をつけているので少々失礼なことを言うかもしれませんが、ムスカラさんがいるロスターで優勝したら33番と50番は両方とも永久欠番でいいんじゃない?

 

ということで別れと再会について語りました。色々と考えさせられることはありますが、どんな時でもぼくに出来ることは今のチームを応援することだと思うので、これからも引き続き今のOKC Thunderをサポートしていきたいと思います。

頑張れOKC with ムスカラさん!

それでは。