けしぶ

オクラホマシティサンダーについてあれこれお話しする場所です

サンキューOKC Guys Vol.2 in 22-23 season

22-23シーズンのサンキューシリーズ第2弾です。

 

早速いきます。今回のトップバッターはベイズです。因みに昨シーズン(21-22シーズン)の合計出場時間が2番目に多かったのはベイズでした。つまり今シーズンは劇的なミニッツ減少だったんですね。

数少ないクリスポOKCを経験していた選手で、20-21シーズンにはシェイドートベイズの3人でヤングコアなんて言っていました。当時の彼の年齢とフィジカルギフテッドさを見れば夢を見たくなるのも分かりますし、ご多分に違わずぼくもベイズには夢想してました。「ちょっと小さい代わりにシュートが打てるヤニス」とか、そこからスケールダウンして「ジョンコリンズ」とか、色々な比較対象を出してあーだこーだ言ってきました。

ベイズの雲行きが怪しくなったのは21-22シーズンからで、ギディやJREの台頭によってたちまち彼の存在意義が問われ始めました。一向に改善されないシュート力やオフェンスの判断力がとにかく目につき、ヤングコアとして持て囃してきたものの擁護出来ないようなパフォーマンスが続きました。そんな中で何とか生き残るためにオフェンシブプレーヤーとしての道は半ば諦めてディフェンダージョブチェンジしたわけですが、それでもオフェンスの武器のなさがネックとなりました。ロバーソンほどのカッティングセンスや飛びぬけたディフェンス力があってこその「ディフェンス道に生きる」ですので、ベイズの能力値ではその道も厳しいものでした。

そして迎えた今シーズン、更なるルーキー襲来により完全なスタメン落ち、それに伴ってプレータイムもまばらになっていきました。時折良いプレーも残してくれましたが、今のOKCのロスターにいる選手達を差し置いてミニッツを得られるかというとそうではなく、どんどん出場時間と役割が減っていきました。

こんな背景があってのデッドライントレードが起こってしまったんだと思います。このトレードだって結局PHXがシャリッチのサラリーをOKCに押し付けてエクスパイアリングコントラクトを手にしたトレードだったわけで、PHXは決してベイズが欲しかったわけではなかったんですよね。

ベイズの来シーズン、ねえ。残れますかね?この問の答えは彼を3.5年間見てきたOKCファンが一番知っている気がします。

じっとりした感じになってしまいましたが、ベイズへの感謝は忘れません。19-20シーズンからここまでの道のりを彼抜きで話すことは出来ませんから。シェイやドート、チームスタッフも含めたみんなと仲良しで気さくでおしゃれでラップが上手いベイズ、今まで本当にありがとうございました。

あなたには「良い夢を見せてくれてありがとう」の言葉を捧げます。

 

Next is ウーズ!

ベイズというポテンシャル枠からウーズという大型ポテンシャル枠へのバトンタッチです。大型っていうのは指名順位、プロ経験有、プレーの滑らかさ、あと単純にサイズが大きいからです。

フランス出身NBL育ちの大型ポイントフォワードのウーズはドラフトナイトトレードによってOKCに来てくれました。ドラフト前のぼくは、

(前略)ウスマンジェングとかもウイングとしてロマンありますが、TファーグやベイズをみているとOKCにはウイングロマンを現実にする育成力がなさそうなので…

と言っていました。でも決してウーズが欲しくなかったわけではなくて、ハイライトで彼のサイズに見合わない華麗なハンドリングや滑らかなシューティングフォームを観てロマンは感じていたわけですから、OKCに来てくれたのは嬉しかったです。

ウーズはシーズン前半は主にBlueで修行、後半はセカンドユニットの一員としてまあまあなプレータイムを得ることが出来ました。Blueの試合だと1st~2ndオプションくらいの印象でしたがNBAの試合強度ではついていくのがやっとでしたね。彼の一番の魅力であるハンドリングはまだまだNBAで通用するレベルではなくて、頑張ってドライブしてみるものの簡単にスティールされたり何も生み出さずにチームメイトへパスしたりで、色んなところが要改善です。それもあってNBAの試合では専らスポットアップシューターとなってしまいましたが、意外と悪くないシューティングだった印象でした。確率こそ0.7/2.5=26.5%でしたがもっとよく入っていた気がするのはぼくだけでしょうか?

ぼくは今のウーズをかつてのポクと重ねてしまいます。なのでまずは筋肉をつけて体重を増やして欲しいです。登録体重84kgはマズ過ぎるよ。そんなんじゃあ怪我もしちゃうよ。そこがマシになればそれこそ今のポクみたいにいっぱしのNBAプレーヤーになれると思うから頑張ってトレーニングしてご飯を食べるんだ。あとは英語の勉強も頑張れ。ジャパニーズ飲みニケーションでチームメイトともっと仲良くなれ。君ならできるぞジェングよ。

NBAバスケだけではなく異文化にもアジャストしなければならなかったわけで大変なルーキーイヤーだったと思いますが、なんとかシーズンエンドまでついてきてくれました。来シーズンは欠かせないローテーションプレーヤーに、再来シーズンにはBiggerポジョになってくださいね。

君には「大変だったと思うけど文句言わずにちゃんとやってくれてありがとう!」です。

 

次にムスカラさんです。

ムスカラさんへの愛は幾度となく語ってきましたが、まさかトレードされてしまうとは夢にも思っていませんでした。ベイズのトレードとは違ってBOSがマイクムスカラを求めたが故のトレードでしたし、優勝を狙えるチームへの移籍になった為ある意味ムスカラさんにとっても良いトレードだったのかもしれません。

ムスカラさんは特別速いわけでも、ジャンプ力が凄いわけでも、パワーが凄いわけでもありません。普通のストレッチビッグなだけです。OKCではそのスキルセットがぴったりで何度もチームを勝利に導くショットを決めて、その結果マキシーをPHI送りにしたりしました。コート外でもロッカールームガイとしてチームをまとめ、コミュニティ活動にも積極的に参加してくれました。要するにOKCにとってムスカラさんはバスケ面だけではなく、色んな意味でチームの精神的な柱だったんです。出来ることならまたOKCに帰ってきて欲しいですが、難しいのかもしれませんね…

ムスカラさんはSNSをやってなくてプライベートがよく分からないんですけど、ムスカラパパ(ボブムスカラ)がTwitterで精力的に活動しています。それによるとマイクもボブもOKCを愛してくれていたようで、トレードの際にはわざわざOKCへ感謝のツイートもしてくれました。ありがとうを言わなきゃいけないのはこっちなんですが?

ムスカラさん、「3.5年間一緒にいてくれて本当にありがとう」

あなたがいてくれたからシェイはチームのリーダーに成長出来て、他の若手も立派な大人になれました。OKCからムスカラさんの優勝を祈っています。なんなら帰ってきてもらって一緒に…

 

ポクだ。

ポクもシーズン中何回も言及したんで、新しく語りたいことはそんなにありません。

シーズンが始まってちょっとしてからセンターとして頭角を現してきて、不動のスタメンセンターになりました。元々色んな才能を持っていたポクでしたが、体重増加に加えてスリーが劇的に改善されたことによって頼れるプレーヤーになってくれました。

そうしてポクを観るのが楽しくて楽しくてしょうがなかった12月、脚を怪我をしてしまいました。チェット離脱、Willもまだ起用出来るほどではなかったこともあって、10月から12月にかけてポクはムスカラさんと交代でセンターをやっており、昨年まではそんな起用法じゃなかったこともあって体に強い負荷がかかっていたんでしょうね。結局その怪我から復帰しても本調子に戻れずシーズンが終わってしまいました。

離脱期間が長かった&復帰後も本来のパフォーマンスが出来ていなかったので、もしかしたらOKCファンの中にはロスター枠を空けるためにポクカットorトレードもやむなし、と考えている方がいらっしゃるかもしれません。しかしぼくは断然残すべき派で、それはぼくがポクファンだからというのもありますが、12月中のポクのプレーを改めてみてみると今のOKCにはない長さと上手さを兼ね備えたプレーヤーであることは明白です。むしろ怪我のせいで活躍出来なかったことによって安めの契約延長をするチャンスとまで考えています。4年40milとかどうすかポクちゃん。リバウンドの高さとか結構なレベルですから、もしお時間のある方は今一度ポクが出ている試合を観てみてください。

ということで、躍進が目立ってきた矢先の怪我によりそこまで合計出場時間が伸びなかったポクでしたが、彼の成長は確かにありましたし今後もその成長を見守っていきたいと思わせてくれました。今オフは怪我をしっかり治してもらって、いけそうならセルビア代表で活躍してくれ。

そんなポクには「なんやかんやちゃんと努力してくれていてさらに結果も出してくれてありがとう!」です。

 

Vol.2のラストはJREです。2022年内のうちにたくさん出場していたようですね。

JREの今シーズンはポクのそれと似ていて、シーズン前半は良い感じだったものの怪我をしてしまってその後Willらの成長に押されて今までのようなローテーションに戻ってこられませんでした。

JREの良さはオールスイッチ出来るところだと思っているんですが、意地悪に言えば今のJREはガードにはスピードで負けてビッグマンには高さで負けてしまうため、便利なことに変わりはないもののどうしたもんかというのが正直なところです。身長が6'9あるかもしくはウイングスパンがもっと長かったら話が違ってくるんですけど、どちらも絶妙に足りないところが歯がゆいです。

だからこそオフェンスでの存在感を出すためにスリーは確実に決めなくてはいけないJREですが怪我から復帰後は全く入らず、尚更起用しにくくなってしまいました。カッティングは上手いんですけどそれよりもやっぱりガラ空きのスリーをしっかり決めて欲しいんです。こういったことが影響してもっと色んなことが出来るWillやシャリッチにミニッツがいってしまったんだと思います。

でもでも、スリーが入るようになればJREの存在感はもっと増します。加えて先述のディフェンスの課題点はJREに役割を背負わせ過ぎているからで、シンプルに相手の4番にマッチアップさせればフットワークとサイズを兼ね備えたgoodディフェンダーになれるのではないでしょうか。つまりぼくの最終意見としては、JREにも直して欲しい課題(スリー改善)はあるもののチームとしてもJREを5番起用しちゃいけない、ということを提案したいです。彼の役割をもっと限定して使えるようなロスターを組めれば必ずやJREは輝きます。ザイオンを割と守れる貴重な選手だとぼくは信じてるからね。

そんなJREには「シーズン前半の殻を破り切る前のOKCを支えてくれてありがとう!」と言いたいです。決してお別れの挨拶のつもりで言っているわけではありません。

 

 

というところで今回はここまでです。今回の5人の中で一番筆が乗ったのはベイズでした。付き合いが長い選手の方が色々思うことがあるんでしょうね。

 

それでは!Vol.3もよろしくお願いします!