前回記事からの続きのような...
この前は結局、近年のNBAの移り変わりについてうだうだ語るだけになってしまいました。けれども、ぼくが書きたかったのはそうじゃねえんだ。
ぼくはリムプロテクションがしっかりできるディフェンスが好きです(2回目)。リムプロテクションの大切さを特に感じるようになったのは、去年の完全無欠LALがあまりに強かったせいです。RSでのLALは、マギーやハワードをADと併用することでADの負担を軽減し、さらにサイズやパワーも捨てない作戦をとっていました。これによって相手のイージーバスケットが減り、安定した成績を残すことができていました。プレーオフではマギハワの出番は減ったものの、ADによる超一流DFのおかげでスピードとパワーと高さの全てを兼ね備えたチームになりました。
"Defense wins championship"の格言の通り、去年のLALはDFの安定感に支えられていました。しかし、LALのDFの真似事はADかヤニスがいないと無理なので、普通はあんなものは再現できません。
ですが、我らがOKCでユニークな素材が最近発掘されましたね。DFにおいて大きなインパクトを与えられそうなやつが。
ネクストゴベア・モーゼスブラウン
これは非常に面白い選手ですね。7-2(218cm)という高身長ながらトランジションに参加できるスピードを兼ね備えた逸材です。ぼくは彼のことをモーちゃんと呼んでいるので、以降モーちゃんと呼びます。
モーちゃんはシーズンの始めは出番もなく、ガベージに出てきてただ時間を消費しているだけでした。もともと2-way契約なのだから別段期待もしてないし、まあ頑張れよっていう感じでみてました。武者修行先のGリーグではとんでもない数字をばんばん叩き出し、最終的にはALL-NBA G LEAGUE FIRST TEAMとNBA G LEAGUE ALL-DEFENSIVE TEAMに選ばれました。
Gで結果を残した若手を使わない手はないということで、シーズン後半からモーちゃんは出番をもらうようになりました。でも、始めはGリーグで残したような活躍はもちろんできず、まあまあな控えセンターという印象のままでしたね。
CHI戦までは...
日本時間3/17のCHI戦で20pts/16rebs/5blks(!?)を残し、OKCファンとCHIファンは「!?」となりました。その後も安定してダブルダブルを残し続け、ついには20/20を残すまでに成長しました。
アルおじさんがお休みとなった今のOKCにとって欠かせないアンカーとなったモーちゃんですが、一体なぜここまでのインパクトプレーヤーになれたのでしょうか。
ここからは、個人的にモーちゃんのどこが成長したと思うか、そしてもっと改善してほしい部分はどこかを簡単に語りたいと思います。
まずは、成長した点について。なお、シーズン前半の出場機会がほとんどガベージだったため、雑な相手のOFに対してしかプレイしていませんでした。よってシーズン前半から成長したかどうかは判断しかねます。ですが、シーズン後半開始以降の9試合の中だけでも確実に成長していると感じる点について語ります。あと、当該プレー動画とかを探すの面倒なので、見つけてかつ覚えてたら追記します...
DFにおけるポジショニングとヘルプのタイミングの改善
自分の役割を理解し、いつでも抜かれた味方のヘルプに行けるように常に首を振って足を動かしています。また、ヘルプのタイミングもどんどん良くなっており、そのおかげで他の味方のDFローテーションの修復をする余裕を生み出すこともちらほらあります。
ピック&ロールの対処力の改善
これもなかなか成長しているポイントかと。ピック&ポップに完全にかかったらそれは無理ですが、ロールに対してはなかなかのレベルに感じます。ローラーのマークを完全に外さずにハンドラーにプレッシャーをかけることができていますし、腕も長くシュートチェックも全くしないわけでもないので、そのままハンドラーにフローターを打たせるのはそこそこ勝ちなのでは?と思えるほどです。
しかし、これまで超一流PGと対戦していないような気がするので(クリスポとかルカとか)、その辺と試合をしたときにどれだけできるかが楽しみですね...(3/29)
と思っていた矢先にルカと対戦しました(3/30)。ルカ、ポルジン、その他DALの選手たちのシュートタッチが良く、ロングレンジをいい具合に決められてしまいました。よって今回の大量失点はモーちゃんのせいじゃねえ、とまでは言えませんが、チーム全体としてファイブアウトのチーム相手にどんなディフェンスをするのかは要検討かもしれません。
次に、改善してほしい点について。これはOFかな。スリーとかは打たなくていいです。それよりもポストプレーからのフックシュートとか、アリウープダンクをもっと狙っていけるようになると、それこそゴベア2世とかになれるのではないでしょうか(親バカ)。そのためにも体重を増やし、接触に強くなることは確実に必要でしょう。3/30のDAL戦では、ゴール下で囲まれたときに無理して変なシュートを打ったり、TOになることが何回かありました。フィルムをたくさん見て判断力も伸ばしましょうモーちゃん。あとは、もう少しスクリーン上手くなってほしいかな。ポクとのPnRのときは結構いい感じだからさ。
From the elbow.@aleksejpokusevs | #ThunderUp pic.twitter.com/MUavci63dx
— OKC THUNDER (@okcthunder) 2021年3月28日
個人的にはここまでのモーちゃんは合格点です。というか合格点あげない人いるのかな。これから経験を積めばもっと良くなるでしょうし、これからが楽しみです。
複数年契約おめでとう!