ケニーハッスルことケンリッチウィリアムズは、特別スタッツが派手なわけでもなく、身体能力が圧倒的というわけでも、シュートが凄く上手いわけでもありません。しかし、現在のOKCを語る上では彼のことを無視することはできません。
そこで、大好きなケンリッチについて色々語ろうと思います。
ケンリッチを知らないという不届き者がいる場合は下の記事で勉強してきてください。
ケンリッチがOKCで果たしている役割はものすごく多いです。ディフェンスではガードからフォワードまで守り、時には相手センターとリバウンド争いをします。オフェンスではボール運びやスクリーナー、カッティング、コーナースリー、果てにはオフェンスリバウンドにも参戦してポゼッションを増やしてくれます。リバウンドとか得点とかはスタッツにも表れますが、スタッツに残らないところでもケンリッチは多大な貢献をしてくれているため、「ケニーハッスル」というニックネームがつけられたというわけです。
さて、そんなケンリッチがなぜOKCになくてはならない存在なのかについて語ります。
OKCに足りないものと言えばシューティングです。とにかく安定感がないため、相手チームはOKCのスリーをそんなに脅威的に思ってはいないでしょう。それによってスペースがなくなり、シェイ、ドートのドライブやギディのゲームメイクがなかなか上手くいきません。
しかし、バスケにおいてスペーシングとは外角からのシュートを沈めることだけではないのです。これはバスケットボールアナリストの佐々木クリスさんが仰っていて、ぼくもなるほど!と思ったことでして、クリスさん曰く1人のプレーヤーがスペーシングのためにできることは、
- 外角のシュートを決める
- スクリーナーになる
- カッティングをする(オフボールで動く)
の3つがあるそうです。こうして見ると、これらのスペースを作り出す動きをケンリッチはほぼ完璧にこなしてくれていることが分かります。
個人的には特にカッティングのタイミングが抜群だと思っていて、彼はマークマンの視野から外れた瞬間に動き始める能力を持っています。そしてその動きから生まれたフリーのケンリッチを見つけ出すことのできる男がOKCにはいまして、それがギディです。この2人の連携のおかげで最近はイージーなポイントを演出する機会が増えました。
just watch and enjoy ⚡️ pic.twitter.com/pLxtLnq8Sl
— OKC THUNDER (@okcthunder) 2021年11月27日
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— OKC THUNDER (@okcthunder) 2021年11月25日
動き出しのタイミングや走るコースが上手いケンリッチとそれを発見して的確にパスを供給できるギディの相性は言うまでもなく最高です。昨シーズンはギディほどケンリッチを活かすことのできる選手がいなかったため目立ちませんでしたが、今年からはギディ→ケニーのホットラインの誕生となりました。
他にも、ケンリッチはスクリーンや声出しなどのスタッツに表れないプレーを随所に見せてくれますし、地味なところ以外でも勝負所でのスリーなどの頼りになる兄貴みたいなプレーもしてくれます。ディフェンスでもローテーションやオフボールでさぼらないしフィジカルなプレーも厭わずやってくれるので非常にありがたいです。
ここでスタッツも見てみます。
100分以上一緒に出場しているコンビについてNETRTGを見てみると、
- ムスカラさん&ケンリッチ・・・NETRTG=+13.8
- タイちゃん&ケンリッチ ・・・NETRTG=+7.8
- ドート&ケンリッチ ・・・NETRTG=+4.8
- シェイ&ケンリッチ ・・・NETRTG=+3.6
という感じでいろんな選手とNETRTGがプラスになっており、どんな選手とも上手くかみ合っているのが分かります。因みにギディ&ケンリッチのコンビはNETRTG=-7.4ですが、AST%が61.8%となりOKCの平均AST%=55.6%よりも圧倒的に高くなりますし、数字で語り切れない相性の良さがあるんだよ!!というかおっさん2人が一番高いってどういうことやねん
どんな仕事も誇りを持って遂行してくれて、チームファーストの姿勢を前面に出してプレーしているケンリッチはかっこよすぎます。もっこりした後頭部もかっこいいかな?
ケンリッチにはいつかOKCが優勝するその日までいて欲しいです。なので2milじゃなくてもうちょいまとめて新契約オファーしてもいいんじゃない?誠意を見せましょう。
怪我が酷くありませんように祈ります。
それでは。