けしぶ

オクラホマシティサンダーについてあれこれお話しする場所です

もったいないぞOKC

最近のOKCは多くの選手を怪我で欠く中奮闘しています。2way契約の2人も当たり前のようにローテーションに入っており、課題も多くありますが頑張ってくれています。

そんな中、DEN戦ではありえないくらいにシュートが入り、なんと西の6位から白星を勝ち取るという珍事が起きました。これだけ外のシュートが入ったのにブローアウト出来なかったのもどうかと思いますが、出場メンバーを考慮すると大金星であることは確かです。

今のOKCの課題が外角のシュートであることは周知の事実ですしぼくも何度も言及してきました。しかし、DEN戦や他の試合も顧みて、

「そもそも今のOKCのシュートのクオリティってどうなんだ?決めるべきシュートを落としているのは知ってるけど数字的にはどうなんだ?」

と思い、調べてみました。

 

でもって調べた結果、思ってた以上に面白かったので記事でまとめておこうと思いました。

 

まずOKCがどういったオフェンスをしてるかについて振り返ると、非常にシンプルな「ドライブ→キックアウト」というものです。シェイという大エースを中心に積極的にドライブを狙って無理なら外に戻して作り直してから攻め直して、というのを繰り返します。

ドライブは毎回リングめがけて一直線というわけでもなく、スペースを狙ったりPnRでロールマンと連携しながら動いたりと多様な攻め方があります。ドライブ数はリーグぶっちぎりの1位ですし、実際にプレーを観ていても他のチームとは毛色の違うオフェンスをしているなと感じます。

でもこの攻め方の大前提として、外のシュートをある程度決めないといけません。いくら外に捌いても外が入らないなら相手ディフェンスもドライブを警戒して下がって守るようになり、結果的にドライブの効果が減少します。

シェイやギディ、ドートみたいにドライブが強くて上手い選手が複数いるにもかかわらず、OKCの制限エリア(restricted area)内のシュート確率はリーグ最下位の58.9%です。これが面白かったスタッツその1です。いわゆるゴール下のシュートを6割も決められないんです。

でもこれは先述のように中を手厚く守られているからという言い訳も出来て、ヘルプが沢山きて難しいレイアップになっているのでしょうがない部分も多少はあると思います。ダンクすらミスするチームなのでこれ以上はフォロー出来ませんけどね。

 

じゃあ諸悪の根源である外のシュートはどうなのか。確率が悪いのは分かってるけどその内容はどうなんでしょう?

なんと、OKCはワイドオープンスリーの数がリーグNo.1!!

NBA Officialのスタッツではワイドオープンのことを「ディフェンスが6フィート以上離れている状態のシュート」と定義しているようです。およそ180cm離れていればドフリーといえるのかな?ちゃんとバスケしたことねえから分かんねえや!

UTAよりもPHXよりもGSWよりもMILよりもどこよりもワイドオープンスリーを打ってるんです。その数実に一試合当たり21.4本。面白スタッツその2です。

じゃあその確率はというと、リーグワースト3位の34.1%です。もったいないぞOKCよ!!因みにOKCより確率が悪いのはDETとSACです。もしこれを読んでくださっているDETファンやSACファンがいらっしゃったらお気の毒です。

ワイドオープンスリーの平均確率は計算が面倒くさいのでしませんが中央値はMILの37.6%とTORの37.7%です。参考に1位はATLの42.9%です。MILはワイドオープンスリーアテンプトもOKCに次ぐ2位の20.7本であり、つくづく流石優勝チームだなあと思わされます。

すなわちOKCのスリーアテンプトの質に関してはこの上なく上質なわけです。ヤニスがいるMILよりもアテンプト出来ているんです。あとは決めるだけなんだよ!

 

ということで、仮にMILと同じ確率で決められたとしましょう。MILと比べると不可能なように聞こえますがリーグの平均的なワイドオープンスリーの成功率を持つチームが偶然MILなだけですので、そこは深く考えないで下さい。仮に37.6%で沈められたとしたら、成功数が約0.7本増えます。すなわち単純計算でおよそ毎試合2点多く取れることになります。そして何より外のシュートをもっと警戒しなければならなくなる為、相手ディフェンスが広がり中のイージーショットを増やせます。元々は中での得点を第一に狙っているはずなので、スリーの確率の上昇は数字以上にドライブへ大きな正の効果をもたらすことが期待できます。

ワイドオープンなスリーをあと0.7本多く決めてくれるだけで、その一点に関して言えばMILと肩を並べられる武器になるんです。何もこれは激烈に難しいことを要求しているわけではありません。オープンショットですらなくワイドオープンですから、それくらいは出来るはずだよね?

 

では果たしてこれを今いる選手たちで達成できるかについてですが、正直に申し上げますと厳しいんじゃないかなと。昨シーズンからOKCにいてくれた若手選手たちのシューティングは基本的に不安定ですし、それが今後改善されるとは思えません。今年のルーキー達はみんな才能はあると思うので来年まで様子見でいいと思いますが、やはり選手の入れ替えはそれなりに起こるだろうし起こるべきです。

リンディ君はまだ波に乗れていないけど確実に今のOKCに必要なスキルセットを持っています。あれほどのThe Shooterを見限るにはまだ早すぎますし、なんだかんだ毎試合1本は決めてるので偉いです。Gリーグとは全く違うNBAですが、NBAでのタッチさえ掴めれば大活躍間違いなしと信じています。財布と相談してジャージ買うから待っててね。

 

今回紹介した数字を見てると今のOKCに必要なのはビッグマンというよりも生粋のシューターなのかもしれないと感じちゃいます。それすなわちドラフト候補生にも影響するかもしれません。これには最近のロビーやポクの活躍も影響してると思うんですけど、ビッグマンの話は別の機会にしたいです。長くなってしまうので。

するとドラフトの一番の狙いはジャバリかなあ...

 

最近今シーズン初めてロッタリーのことを考えて呼吸が苦しくなりました。シーズンが終わったら2日にいっぺんはストレスで心臓がぎゅっと締め付けられることになりそうです。ぼくの主張として前記事でロッタリーの順位は別に気にしないみたいなこと言いましたけど決してどうでもいいわけではありません。貰えるもんなら1位指名権欲しいです。

果たしてどうなることやら。

 

今年は真面目にバスケしてるので、神様もみてくれているはず。よろしくねバスケの神様。

それでは。