けしぶ

オクラホマシティサンダーについてあれこれお話しする場所です

OKCとトレード話

久しぶりも久しぶりの個別記事です。何しろ粛々と毎試合感想記事を書いてるもんですんで、その他記事を書く余裕がないんです。この度は何とか時間を創出したのでタイトルのテーマについて語ってみようと思います。

 

サムネはSLAM5~

 

最近FA契約した選手達をトレードしてよくなったらしく色んな所でトレード噂を聞くようになりましたが、その中でOKCの名前がよく挙がっている気がします。理由は単純で、

  1. 潤沢なトレードアセット
  2. サラリーマッチに便利な契約もある
  3. 財布事情も比較的余裕あり
  4. 今年から勝ち始めたためWinNowムーブをするべきという風潮

あたりだと思います。1.に関してはリーグ最高クラスですし、2.もベルタンを筆頭に出せるものがある、3.は少なくとも今シーズンに関しては正しそうですし、4.はまあまあそうです。

DETのスチュワートだったりUTAのマルカネンだったり、その他真偽不明意味不明なものまで含めればいくらでも見つかるでしょう。

 

さて、この記事を書き始めた理由は上記のような眉唾トレード噂をまとめるためではありません。この記事が生まれた理由は「今のOKCのカルチャーをよく知らずにぺらぺら適当なトレード案を作るなよ」って主張するためです。

今のOKCはよくまとまったとても良いチームです。中心選手は19-20シーズンからいるシェイとドートで、監督は当時からOKCの組織に所属しており20-21シーズンから指揮を執り始めたデイグノートさん、他のスタメン3人はみんな生え抜きでベンチから出てくる選手達も基本生え抜きか他チームを追い出されたようなロールプレーヤーです。こんな地味過ぎる面子でそれなりに良いチームが作れるんですよ大都市チームの皆さん。

なんでそんなことが出来るのかというと、選手達を「バスケの上手さ」だけで測っていないからです。性格だったり人間性であったり協調性であったり、バスケ以外の人となりを重視して選手を集めることで、例え上手くいかないときでもチームの目的を見失わず、どんなときでもみんなが同じ方向を向いているから良いチームが作れるんです。結局お互いが信頼出来ないと良いバスケも出来ないわけなので、そこをないがしろにせずに正しくチームビルディングをした結果が今のOKCというわけです。

また、バスケ的な観点から見てもひと工夫をしています。OKCは、ひいてはプレスティは自分が思い描く理想のバスケに合うようなスキルセットを持っているor持てそうな選手を意図的に集めています。そのため、NBA界では半ば鉄則になりつつある「ドラフトではその時点で残っているベストプレーヤーを取れ」という掟を破りまくり、「その時点で残っているプレーヤーのうちOKCに最も合う選手を取れ」を遂行している訳です。

勿論それで何人ものグッドプレーヤーをすかしました。フランツワグナー、シェングン、トレイマーフィー3世などを取れたにもかかわらずスルーしたほか、今目の前のことだけで言えばあのときもウスマンジェングじゃなくてジェイレンデュレンを取るべきだったのかもしれません。

でもね、そうしなくても結果的にそれなりに勝てるチームを作れてるんですよ。結局はそこが大切で、何人のスター候補を取り逃そうが最終的には勝てるチームが作れればそれでいいんです。

 

で、トレード噂の話に戻ります。ここまでこの記事を読んできた方なら多少は思っていただけているのではないでしょうか?

こんなやり方のチーム作りを進めてきたサムプレスティが、果たして目の前の問題点を解決するためだけに外様からスタープレーヤーをそう簡単に取るだろうか?

別にこれはOKCだけに限定する話でもないでしょうが、新しいチームにシーズンの途中から参加するということはそこに馴染む時間もそう多くは取れないわけで、それでもなお新加入させたいという場合にはどうしても人間的に優れている人でないといけません。それに加えてチームバスケを推進するOKCなのでエゴも出せませんし、バスケスキルもOKCの求める水準に達している必要があります。

果たしてこんな色んな特性がOKC向きな選手が市場にいるのか?そんな選手がいたとしても果たしてそう簡単に手に入るのか?果たしてそんなプレーヤーを持っているチームがそう簡単に放出するのか?こうやって考えるといくらアセット貯め貯めOKCでも理想のトレードをするっていうのは難しいと思いませんか?

 

とにかくこの記事で主張したいのは、OKCに合う選手っていうことでただ単に4番ポジションでシュートパスドリブルが出来る人をリストアップすればいいわけじゃないってことです。人柄や背景をよく鑑みて、それがスモールマーケットでチーム文化もその辺のパーティシティとは違うOKCに合うのかどうか、そのうえで上記のようなバスケにかかわる情報を見てみてそれがOKCに必要かどうか、そういったことを全て考えたうえで初めてOKCとの具体的なトレード提案を考案してねっていうのがまとめになります。

最後に、今のOKCにいる選手達はそのフィルターを全てクリアしています。つまりは誰しもがOKCファンのお気に入りであり秘蔵っ子です。なので、金額を合わせるためでもなんでもいいですが適当にトレード案に放り込むのは絶対にやめてください。それを見る度にとても悲しい気持ちになるので。

 

それでは。